そんなもんここでやってどーする、という声もありましょうがご容赦あれ。
第一回の今回は
「モモカンはなぜ沖が投手経験者であることを見抜いたか」
答えは原作にもあるように、「左利き」だから。
左利きだとなぜ投手か。
1つには
野球において投手が右投げか左投げかということは、かなりの差異を生じるにもかかわらず、
右投げに比べ左投げは少ないという「貴重さ」があるため、とりあえず投げさせてみる、という成り行きになる。
2つには左投げで投手以外のポジションというと、
沖がやってるファーストとあと外野ぐらいしかないから。
守れるポジションが限られるので、1つ目の理由と相まって投手をやらせてみることが多いから。
以下は補足。
「左投げはなぜ守る場所が限られるのか?」
もちろん、ルール上は左投げでもセカンドやサードを守ることはできます。
しかし圧倒的に右投げの方が「守りやすい」んです。
だって、ボールを投げるときには「投げる方と逆の足」を「投げる方向」に向けないと投げられません。
(三橋の投球フォームを思い出してもらえればわかるかと)
例えばサードゴロを正面で捕って1塁に投げるとしましょう。
このとき、1塁は左側にあるわけですから、右投げならそのまま投げられます。
(「左足」が「1塁方向」を向いているからです)
でも左投げの場合は、その姿勢から「右足」を「一塁方向」踏み出してからでないと投げられません。
つまり、右投げより1つ動作を多くしないと投げられないんです。
もちろん、これは左右を逆にした場合、
すなわち、ファーストがサードに投げる、という反対の状況においては、
右投げの方が踏み込まないと投げられないことになりますが、
野球のルール上、ファーストを除く内野手は、
左方向にボールを投げることが圧倒時に多いので、
(だって1塁や2塁に投げることが多いわけだから)
結果として左投げの内野手は、ボールを取ってから投げるまでに時間(手間)がかかることになります。
これは一瞬の差でアウトかセーフか決まる内野手にとっては致命的です。
しかもファーストに投げるとき、ホームに背を向けることになります。
もしサードランナーがいた場合、これから目を離すことになるため
「牽制しながら投げる」ということができなくなります。
(サードランナーを目視して、「飛び出したらサードに投げるぞ」という威嚇ですね)
また、チーム内での連係プレーにも支障が出ます。
右投げと左投げでは体のさばきが逆になるため、
ベースへの入り方やボールの送り場所などが変わってくるからです。
もちろん、練習によって慣れることはできますが、
チーム内に同じポジションの内野手で、右と左の両方がいた場合、
チームメイトは両方に対しての連係プレーを考えねばならず、とても非効率的です
(ともすれば、ケアレスミスをすることもありうる)
そのため、ファースト以外の内野手を左投げの選手がやることは、
かなり不利であり異端なんです。
ファーストはボールを取る側のことが多く、
自身は右側(ファーストから見てセカンドやサード)に投げることが多くなるため、
左投げでも支障はあまりありません。
捕手も左投げが敬遠されるポジションです。
ファーストはキャッチャーからみて右側ですから、
一見左投げでも良さそうですが・・・
サードランナーにタッチする時のことを考えてください。
サードランナーは左から来るわけで、
これをボールを持ったミットでタッチしなければいけないわけですから、
(しかもホームを体でブロックしつつ)
左手にミットをしている(つまり右投げ)ほうが取りやすいし、タッチもしやすい。
ちなみに、外野は投げやすさという点で違いがあまりなく、
送球距離が長くなり、肩の強さの方が重要になってくるため、
左投げでも有利不利はないとされます。